沿革
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COCNは、科学技術基本法の制定(1995年)、第1期科学技術基本計画の策定(1996年)、総合科学技術会議の設置(2001年)という国の科学技術・イノベーション政策推進のしくみの整備に呼応した産業界有志による政策提言活動を前身として、2006年に任意団体として発足し、2015年に一般社団法人となりました。 COCNでは、理事会(任意団体時:幹事会)が決定する方針に基づいて活動する「実行委員会」が会の推進機関となっており、活動の中核は実行委員会が指導する推進テーマ活動です。 |
2006~2008(実行委員長:桑原 洋)
COCNの発足に伴って、現場の具体的な課題意識を共有した会員が手弁当で組成する「プロジェクト」による「推進テーマ活動」という基本の形が定着しました。自動運転や渋滞緩和の「交通物流ルネサンス」とエネルギーマネジメントの「次世代エネルギーシステム」は国のスマートシティの実証事業に採択されました。また「バイオ燃料」「水処理と水資源」「EV/PHV充電インフラ」の活動はそれぞれ技術開発や事業化の推進母体に発展しました。
2008~2012(実行委員長:中村道治)
「ナノエレ」や「パワエレ」等の一連のエレクトロニクス関連のテーマへの取り組みは、産学官連携拠点の形成に貢献しました。「シルバーニューディール」では高齢化社会の、東日本大震災直後の「レジリエントエコノミー」では社会のレジリエンスの重要な課題を提起し、「災害対応ロボット」はフィールドロボットの実証拠点や非常時の無線電波利用につながりました。また新しいものづくりのあり方として「もの・コトづくり」や「シミュレーション応用のものづくり」を発信しました。
2012~2015(実行委員長:住川雅晴)
「健康チェック・マイデータ」は政府の産学連携プログラムと一体となった健康医療分野への取り組みであり、「インフラ長寿命化」は大規模なインフラ事故を契機に維持管理の技術課題の解決のみならずアセットマネジメントの導入につながるテーマに発展しました。2014年にスタートした政府の大型プログラムSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)やImPACT(革新的研究開発推進プログラム)には、それまでのCOCNの推進テーマ活動と重なるものが数多く採択されました。
2015~ (実行委員長:須藤 亮)
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第5期科学技術基本計画のSociety5.0のコンセプトのもと「プライバシーとイノベーションの両立」「3次元位置情報」「AIの交渉・協調・連携」「セキュアトラスト基盤」などサイバー関連の共通基盤的テーマが飛躍的に増加しました。また「デジタルスマートシティ」や「次世代自動車交通基盤」という大型の社会実装をめざす活動、あるいは「第一次産業のバリューチェン」「バイオエコノミー」「健康医療「質」」などデータ連携基盤の整備を伴う応用分野のテーマが活動の中心になっています。 |
これからもCOCNは、社会や事業の環境変化への感度を高め、イノベーションの実装(経済的価値や社会的価値の創出)につながる活動を指向していきます。